Home / ビル投資 / ビルの収益向上策の立案、まず第一歩は情報収集から

ビルの収益向上策の立案、まず第一歩は情報収集から

ビル運営の収益を向上させるための戦略を考えるとき、まず保有するビルの価値や将来性を客観的に評価することが必要です。そのためには、周辺の競合ビルに関する情報や周辺エリアの都市計画などの情報をしっかりと調べておくことが重要になります。今回は、「競合ビルや都市計画のどんな情報を調べれば客観的な評価ができるのか」について解説します。

(写真=TippaPatt/Shutterstock.com)

競合ビルに関して調べるべき情報

保有するビルの価値を評価するとき、集めた情報を表にして比較しやすいようにしておくと良いでしょう。例えば、縦軸は「ビル名」、横軸は「情報の種類」にし、その情報の種類をより増やしていくことでデータセットとしての価値を高めることが可能です。具体的には、どのような情報を集めておくべきでしょうか。次の3つのポイントについて確認していきましょう。

・建物全体に関する情報
・設備に関する情報
・アクセスに関する情報

・建物全体に関する情報
建物全体に関する情報としては、「敷地面積」「基準階面積」「階数」「構造」「耐震」「竣工年」などが挙げられます。比較する競合ビルの「延床面積」も分かるようでしたら、情報項目として追加しても良いでしょう。また、建物の外観写真なども撮影しておき、「デザイン」なども評価できるようにしておきます。

・設備に関する情報
設備に関する情報としては「空調方式」「エアコンの有無」「エレベーター」「ネット率」などが挙げられます。「お手洗い」に関する情報も重要です。基本的なことではありますが、衛生的であるかのほか、ウオッシュレットなどの最新設備の導入状況なども知っておければ良いでしょう。

・アクセスに関する情報
アクセスに関する情報としては「住所」「最寄り駅」「最寄り駅からの所要時間」などを調べておくことは当然ですが、実際に最寄り駅からそのビルまでの経路を歩いてみることも有用です。最近では、マップアプリなどを使って徒歩で掛かる時間をパソコン上で算出することができます。しかし、坂の有無のほか、文房具店やコンビニなどの有無も含めて知っておくことが肝心です。アクセスに関しては単純に最寄り駅からの距離だけでは評価できません。

都市計画に関して調べるべき情報

調べるエリアに関係する都市計画や開発計画についても調べておくことが必要になります。なぜなら、将来的に各ビルの評価に大きな影響を与える可能性があるからです。都市計画に関して調べる場合は、下記の3つを目安に確認していくとよいでしょう。

・交通機関に関する情報
・商業施設に関する情報
・住宅や宿泊施設に関する情報

・交通機関に関する情報
公共交通機関に関する情報は、知っておくべき情報の中でも優先度が高いものです。駅の移転や新設などに加え、バス路線に関する情報も押さえておきたいポイントになります。ビルの近くに空港がある場合は、路線の新規就航などなどの計画についても気を配っておきましょう。

・商業施設に関する情報
自治体による大型商業施設の誘致計画や実際に動いている建設計画などについても、できる限り情報を取得できるように努めましょう。大型商業施設の誕生によって周辺エリアがにぎわうことで、結果としてその地域が活性化する可能性があります。さらには、商業地区の再開発計画のほか、工業団地の造成計画などもチェックが必要です。

・住宅や宿泊施設に関する情報
各自治体の市街地開発事業について把握し、大規模なベッドタウンを新たに作るための動きなども押さえておきたい情報です。中型・大型ホテルの建設計画も分かる範囲内で把握しておくと総合的な判断材料の一つとすることができます。

客観的な評価とデータに基づいた検討を

こうした情報を集めて自社ビルの価値を客観的に把握すれば、ビルの収益向上策をデータに基づいて検討することができます。そのほか、「口コミ」も重要な情報の一つです。取引先企業や関係者などから話を聞き、競合ビルの中でもどこが高い評価を得ているのか分かるようにしておきましょう。もちろん、自ら保有するビルに関する口コミも押さえておきたい情報になります。アンケートなどを通じてすでに入居済みのテナント企業の声に耳を傾けてみることも一つの方法です。