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貸し会議室で安定的なビル経営

築古やペンシルビル、古いエントランスと建物自体に価値を見いだしにくいけど、立地だけは駅近の物件を保有している……こういった物件を保有しているオーナー悩みとして多いのが「どうやってテナントを集客するか」です。そんなビルオーナーに、おすすめしたいテナントとしての有効活用は「貸し会議室」。貸し会議室の有名なブランドとして「TKP」の名前を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

(写真=Sophie James/Shutterstock.com)

貸し会議室「TKP」のターゲットと今後の展望

「TKP」は、株式会社ティーケーピーが全国に展開している貸し会議室です。
彼らが相手にする顧客層は、上場企業や外資系企業などキャッシュを持った企業です。ここと同じ土俵で戦っても勝ち目はありません。貸し会議室マーケティングは、彼らとは異なった場所で戦うことが必要です。具体的には、下記のようなマイクロ・オーガナイゼーションやマイクロ・カンパニーをターゲットとします。

・起業間もない会社
・コンサルティング
・スピリチュアル系
・個人事業主
・税理士
・社会保険労務士
・FPなど

最近では、組織にしがみつかない働き方の一つとして、ランサーズやクラウドワークスなどのプラットフォームで個人事業主として働くプログラマーやシステムデザイナーなども増加傾向にあります。このような人たちの新しいワーキングスペースとして、シェアオフィスやコワーキングスペースなどがあります。

一方で、貸し会議室は人に集まってもらい、スキルを伝えたり講義を開催したりするスペースですが、オーナー側が予想もできない使い方が出てくることも考えられます。例えば、今流行りの「カーシェアリング」だと、車も移動手段と考えず「ラップトップPCを使って中で作業する」「仮眠を取る」といった、移動とは関係ない使用方法も出てきているのです。そのため、貸し会議室もワーキングスペースのように使われることがあるかもしれません。

貸し会議室の運営方法は2つ

貸し会議室の運営方法は、「すべて自分で管理、運営」「運営代行業者に任せる」といった2つの形態があります。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットなどについて見ていきましょう。

すべて自分で管理、運営する

こちらは文字通り、備品発注や整備、予約管理、物件管理、清掃業務、集金管理などを自分で行うことです。

すべて自分で管理、運営する場合のメリット・デメリット
メリット ・コストを抑えることで高い収益率を見込める
・投資コストの早期回収が図れる
・財務や資金繰りなどビジネスを自分で動かす醍醐味を味わえる
・工夫次第で、自分が主催者側に回り、さまざまなセミナーなどを開催し、人脈を広げることができる
デメリット ・初めて行う場合、失敗や迷いが生じ、時間がかかる
・開始した当初は労働集約型ビジネスとなる
・日々のルーティン業務が発生し、それにある程度の時間が取られる

運営代行業者にある程度業務委託する

貸し会議室の運営代行業者もいくつか出て来ました。民泊の代行業者といったイメージです。彼らは貸し会議室に関してのプロですから、運営一式を委託することができます。

運営代行業者にある程度業務委託する場合のメリット・デメリット
メリット ・運営に関して時間をセーブできる
・ノウハウの蓄積があるので、失敗する確率が少ない
デメリット ・代行手数料が取られるため、投資利回りが落ちる
・自分で実務を行わないため、事業を行っている感覚がない
・ビジネスからつながる人脈を得ることが少ない
・代行業者選びを失敗すると、期待通りの結果が得られない

拡大する物件格差

近年、首都圏、特に山手線周辺や内側にある新築ビルは、空室率が低下し活況を呈しています。一方、築古、ペンシルビル、古いエントランス、旧耐震など古いビルは、賃借人からなかなか人気を得られません。そのようなビルオーナーであっても、工夫次第で収益性を上げることはできます。その一つの方法が、貸し会議室なのです。

デメリットに見える築古、オートロックなし、エントランスが古いなどといった点を有利に使う、逆張りの発想があります。リノベーションにお金をかけられない場合でも、机と椅子、プロジェクターなど最低限の設備投資で始めることが可能です。また、シェアリングエコノミーという時流にものったビジネスです。

空間に価値がある、そんな物件を眠らせておく時代ではありません。これから、シリーズで貸し会議室の運営の方法を解説していきます。本シリーズを参考に、空間の有効活用の方法として、貸し会議室をぜひ検討してみてください。